November 29, 2014

台湾音楽.ピックアップニュース

台湾音楽情報はいろいろありますが、最近見た私的なピックアップをいくつか紹介します。



Hush!がメンバー変更

今年の頭にメンバー変更を行い、メインメンバーがHush(vo./gt.)と熊爸(dr.)の二人になったHush!が先日に再びメンバーを変更。今はHush一人となり、Facebookファンページもボーカルの個人ページHUSHに合併されて、これからもサポートメンバーを誘い、バンドの形で活動し続けるそうだ。







Manic Sheepが活動休止

12月に日本バンドTHE NOVEMBERSとの対バン情報が解禁されたばかりのManic Sheepがいきなり活動休止。今年の12/8と12/17、残り2ライブも中止となった。しかしChris(vo./ba.)のコメントによれば、今は暫く活動を休んで調整することとなり、少し時間がかかるようだが、またいつか違った形で活動を続けるそうだ。







12月6,7日に2014簡単生活節 Simple Life

12月6,7日に台北華山文創園区にて行われる2014簡単生活節Simple Life。イベントスローガンの「We Will」で2年に一度の第5回の開催を迎える。ライブやフリーマーケットで国内外からのアーティストやブランドが参加。日本でも活動している台湾アーティストのクラウド.ルーやスミン、そして日本からはChara x THE NOVEMBERSのコラボレーションやインストゥルメンタルユニット→Pia-no-jaC←。詳細とラインナップはこちら




台湾音楽ニュースサイト「吹音楽 BLOW」

音楽サイトStreetVoiceが今年の夏に新しく設立した音楽ニュースサイト「吹音楽 BLOW」。ニュースだけでなく、アーティストや音楽関係者のインタビュー、そして国内外の音楽情報を紹介。中国語だけなのですが、中国語のできる方はぜひ見てみてください。

November 21, 2014

脳裏に焼き付いている音。In 197666。

 一年ほど前、偶々『音楽と人』を見て知った日本バンド『In 197666(インナイ)』。8月に東京に行った時は彼らのライブを観た。正しく言えば、そのライブの時間に合わせて東京に向った。TSUTAYA O-Crestにて開催されたIn 197666自主企画ライブ「GONG!!!vol.2」。着いた時に対バンの『HEART-MEN』はもうすでに歌っている。その次は解散発表をした『しかバンビ』。ステージ転換を終え、インナイのメンバーがステージに上がってきて、その姿を見て頭は真っ白になった。

 今年4月にメジャー1stフルアルバム『Firmament』がリリースされ、日本にいる私はすぐ新アルバムを手に入れた。1コマ終わりの朝10時半、チャリで20分ぐらい走って大学から一番近いTOWER RECORDSで購入。これでIn 197666の作品が全て揃った。どうやら私は同じアーティストの作品を集める癖があるようだ。違う時期の作品を聴き比べてみると面白いことを発見できるかもしれないから。





 この日のライブは夢のようだった。雑誌で見て、友達に頼んでミニアルバムを買って、そして大阪にいた数ヶ月の間で一回も大阪に来られなかったIn 197666のライブを東京に住んでいる友達のおかげで観れた。西さん(vo./gt.)が思ったより細いことを除いて、その場で見たIn 197666はイメージの中のインナイとピッタリ合っている。新曲の『BouQuet』から始まるかなと思いきや、最初の曲はインディーズ時代の『天気予報』だった。楽しい時間は過ぎるのが早く、あっという間に本編が終わった。『Starts Seed』に収録されている『Big Mouth & Little Boy』の音楽が流されて、拍手とアンコールの歓声が鳴り止まない中、メンバーが再登場。アンコールのMCで西さんが言った言葉は嬉しかった。



 「台湾や昨日、一昨日とライブをしてきた名古屋、三重で見たお客さんとかも来てくれて、今まで人とのつながりを大切にしてほしいって言って来たけど、今日は、自分でそれを実感してます!」



 「台湾」と言ってくれて本当にビックリして嬉しかった!




 ライブを一回しか観たことがないのはなんだか足りない気持ちはあるが、In 197666の音楽を部屋で味わうのも良いかもしれない。




In 197666 - BouQuet


November 17, 2014

Legacy Taichung 台中音樂傳記

 台北の『華山1914創意文化園區』にあるライブハウス『Legacy Taipei』は、今年の9月から台中にも支店が出来ました。その名は『Legacy Taichung』。キャパシティは1500人だそうです。



 この日はMary See the Futureのライブ『Sunday Lover』を観に行きました。受付から入ると、まずは物販やパネルを設置できるエリア、そして右手のほうから会場に入ります。一階はLegacy Taipeiと同じ感じの半分ぐらいの大きさで、二階も見えるので、人数の多いイベントなら二階も観客席として使われると思います。実際にここでライブを観て「意外と照明派手だね。」と思いました。笑






久しぶりのMary See the Future

 前回彼らのライブを観たのは、去年の12月に行われた2ndアルバム『My Fake True Love』のリリース記念ライブでした。今回のライブは、『Hellow』から始まって相変わらずにMCで話すことが少なかったのです。メンバーはみんな喋ってくれなくて、仕方なく口を開いたRogerさん(gt.)は話の最後で「歌おう」と言ってしまったせいで自分が歌わされました。Joshさん(vo./gt.)がこっそりと他のメンバーと話して、弾いたのは去年のライブでRogerさんが歌ったジョリン・ツァイの『天空』でした。イントロが始まって「これセットリストにないぞ!」とRogerさんが叫んでも曲は進んでいました。歌わされたRogerさんはその後、Fishさん(ba.)に「歌おうって言った瞬間、やっちゃったなぁと思った!」と言われました。

 ライブ後はJoshさんに挨拶。「最近どうですか」みたいな話しかしなかったが、この『Kind of Music』を始めたきっかけを思い出して、彼の音楽と思考はやはり自分にとって大きいと改めて思いました。


Mary See the Future - Sunday Lover





来月はまたLegacy Taichungへ

 12月13日はまたLegacy Taichungに行きます!JABBERLOOP『魂』Release Live in 台中!JABBERLOOPは2010年に台湾のヒップホップアーティストの蛋堡(Soft Lipa)とコラボレーションして、何回も台湾でライブを行ったようですが、彼らを知ったのは今年の夏です。今回は初めて彼らのライブに行くのですごく楽しみにしています!そして蛋堡さんもスペシャルゲストとして出演するそうです。日本では今年の頭にリリースされたアルバム『魂』、台湾盤は12月1日にリリースされます。




JABBERLOOP - タマシイ



November 5, 2014

台湾人ミュージシャン X 日本人ミュージシャン


 二人のミュージシャンの話をします。この二人の間ではあまり繋がりがないのですが、どちらも私の好きなミュージシャンです。一人は3年前ほど知り合った台湾人ギターリスト。音楽だけでなく、たくさんのことを教えてくれた方です。もう一人は今年に出会った日本人サックス.クラリネット奏者。話す機会は多くなかったが、初めて彼の音楽を聴いた時は大きな衝撃を受けました。



台湾人ミュージシャン X Mary See the Future X 巴思亮

 台湾人気インディーズバンド『Mary See the Future』を主宰しているボーカル兼ギターの巴思亮(Josh)。人を驚かせる音楽才能を持つ彼は、人気歌手への楽曲提供もなさっています。彼の音楽と出会ったきっかけはもう覚えていないけれど、彼から教わったことは忘れられません。ライブでピアノを弾くことはあまりないようですが、小さい頃からクラシックのピアノを学んだことで、ロックバンドの創作をする時は曲の中にクラシックのメロディを入れたりしているのです。ボーカルなのにライブ中はあまり喋りません。言葉の少ない彼は、時々親しみにくそうと言われているようです。彼を知るにはその音楽を通してからと思います。言葉でなく、抽象的な音楽ですが、そこから伝わってきたのは彼の人柄、そして彼が見たこの世界だと感じています。





日本人ミュージシャン X カルメラ X 辻本美博

 日本インストバンド『カルメラ』でサックス、『シカキム』でクラリネットを演奏、そして今年に『POLYPLUS』という新バンドを始めた辻本美博。初めて彼のサックスを聴いたその日は、照明の強い光で顔すら見えませんでした。しかしその場で聴こえてきたサウンドは印象的で忘れられません。中学時代から吹奏楽部でクラリネットを吹いていて、大学はビッグバンドでアルトサックスを始めたそうです。彼のライブを観る度に、彼はサックスを通して自分の感情をどんどん出していくと感じます。話すことは少なかったが、プロフィールやインタビューを読んで、彼はクラシックからジャズに、ジャズからクラシックにシフトすることができ、どちらの音楽背景も持っているからこそ色彩豊かな音を出せるかもしれないと思いました。





なぜこの二人の話をしたか

 本当は関わりのないこの二人。普通に声かけてくれる人たちですが、私にとってどちらも身近にいる遠い存在で、スターのように見えます(いや、スターです)。本人から直接に教えてもらったこともあり、ミュージシャンとしての彼らを見て学んできたこともあります。もちろんこの二人だけでなく、ほかの方たちから教わったこともたくさんあります。特に辻本さんのバンド、カルメラのメンバーたちから教えてもらったことも多く、むしろ辻本さん本人から聞いた音楽の話がほぼないですが、彼とJoshさんがステージに立つ時に出ているアーティスト感がなんだか似たような気がして、二人の話をここでしました。今度いつ会えるか分かりませんが、またこの二人のミュージシャンといろいろとお話したいです。



November 4, 2014

音楽性が豊かな『麋先生Mixer』


 2012年から現在の名前で活動を始めた台湾若手バンド『麋先生』(Mixer/ミキサー)。2013年6月にファースト.アルバム『馬戲團運動』をリリースしてからすぐ、今年の第25回金曲奨で最優秀バンド賞を受賞した。9月に台湾政府と民間の補助で日本.韓国を回って海外ツアーを行った。

 「こんな若手バンドが受賞したなんてありえない!」という厳しい声もネット上から聞こえてきたが、一度聴いてみたら分かる。彼らの音楽はとても興味深い!



2013年にリリースされたファースト.アルバム
『馬戲團運動』



 平均年齢25歳。ギター2本の5人編成で、聖皓(Vo.)だけでなく、子安(A.Gt)がボーカルで歌う時もある。洋楽ロックのサウンドに日本ポストロック幻想的な音や台湾C-POPっぽいメロディを加えて、音楽性が豊かになっている。このアルバムに収録された7曲の中、私が一番面白いと思った曲はアルバムタイトルとなった『馬戲團運動』。メロディと歌い方が中国の伝統音楽っぽく、歌詞ではこの社会を馬戲團(サーカス)にたとえ、「我らはこのサーカス(社会)にいるが、コントロールされてはダメだ。理想や夢を持つあなたは孤独ではない。信念を貫こう。」







 一回だけ彼らのライブを観た。10月18日から26日まで台中草悟広場で行われたフリーイベント『OOPS!! Music Party』。ステージは地下一階にあるが、地上一階まで人がいっぱい集まっていた!メンバーはこの日のMCで半年以内に新アルバムを出すことをファンの皆さんに伝えた。